第二層

仄影

- ほのかげ -

02

Introduce

The Dimming Shade

現の裏に滲む、薄闇の界。
光が柔らかく折れ、時間の輪郭がゆらぐ。

ここでは現実と夢が交差し、
声は輪郭を失い、記憶は水面のように広がっていく。

仄影は、現の余熱がまだ残る世界。

そこに生まれる影は、もう誰のものでもない。
忘れられた言葉、擦り切れた祈り、
それらが静かに漂い、やがて色と形のあわいへと溶ける。

存在はすでに曖昧で、
“私”という概念は、ひとつの呼気のように散っていく。